2016年4月27日水曜日

板チョコ、アンチョビ、マカダミア

半年ほど前からiPhoneの付箋アプリを使っているんですけど、
これがぼくには使いやすくて日常の便利アイテムになっています。
アプリなのに便利アイテムなんて変な言い方ですよね?
だってアプリはただの電気で光る画面なのに。

アイテムはちゃんと掴めて触れるものなはずです。
宝箱を開けると剣とかポーションが入っている、というようものがアイテムです。
なのにぼくはもう、
掴めて触れてめくれる現実の紙の付箋よりも、
ディスプレイ上の付箋の形をした電気信号のほうが便利アイテムだと思ってるんです。
これはもう現実世界の何分の一かはヴァーチャル世界になってるということですね。

ともかく、
この付箋アプリに気付いたことを書いていて、
一日のうちに何回も開いてはチェックしてます。
買物リストとか、
やることリストとか、
読んだ本から良いと思った文章をメモしたりとか。

このアプリが日常の便利アイテムになっただけあって、
ひんぱんに使っているので見返すと古い書き込みが消去せずに残っていたりします。
その中で、消してもいいんですけどなんか気になって消せないメモ書きが、
「板チョコ、アンチョビ、マカダミア」
というものです。

これは去年の十二月にハワイに行ったときのことで、
滞在していた家の近くにオーガニックものを扱うスーパーマーケットがあって、
その外にテラス席の飲食スペースがあります。
そこにはファミリーやカップル、仕事の休憩中でお昼ご飯をしている人たちがいる。

みんなサンドイッチやこのスーパーのオリジナルスムージーや、
流行りのコンブチャを飲んでいたりする。
その中の一人の金髪の青年が一人黙々と食べていたものがこの
板チョコ、アンチョビ、マカダミアナッツでした。

テーブルの上に銀紙を破ったチョコレートと、
小瓶のフタを開けて油に浸かったアンチョビと、
缶詰のマウナロア・マカダミアナッツを広げて順番に食べている。

あなたにとってこれはおやつなのかそれとも食事なのか、
どっちなのかと聞きたかったですけど聞けませんでした。
その組み合わせは美味しいのか?
僕なら胃もたれしそうだけど大丈夫なのか?
と声をかけたかったですけどかけれませんでした。

何を食べようがその人の自由ですからね。
食事の邪魔はできませんでした。

なにはともあれ、ブログに書いたということで、
半年間もディスプレイ上に張り付いていた
「板チョコ、アンチョビ、マカダミア」
をゴミ箱にいれて消去できそうです。