2013年11月30日土曜日

熱源を得たこと

今オーシャンの石窯の周りには色々物が置かれています。
アボカドの種。
パクチーの苗。
バジルの鉢。

アボカドの種はコップに水を入れて、
種のお尻の部分だけ浸して、
上半身はコップから出ている状態です。
つまりアボカドの半身浴です。

パクチーは冬になって色が茶色くなったり
紫になったりして弱ってきたかと思い、
室内に移しました。

バジルは20度以下になると発芽しないそうですけど、
石窯の周りは20度をキープしてるので、
もしかしたら発芽するかもしれないと思って、
試しているところです。

これから石窯の下にスプラウト棚を
設置しようという作戦もあります。
サラダにはもちろん、
焼きたてのピッツァにスプラウトを載せてもいいし、
小さいうちは鑑賞も楽しめます。
ピョコピョコと小さな芽がたくさん出ている光景には
生命力を直に感じます。

こんなふうに、
熱源を何か利用できないかと考えています。
寒い季節に常に熱源があることは、
それだけで何か有利な環境にいる気がします。
「これはアイデア次第でうまく使えるぞ」
という雰囲気をひしひしと感じます。

何か良い成果を上がるといいんですけど。
上がらなくてもお金かからないし。

2013年11月29日金曜日

フジコじゃなくフチコ

この人(↓)が誰だか分かりました。


僕はずっこの人(↑)を峰不二子だと思ってました。
でも不二子じゃありません。
この人はコップのフチ子というそうです。

僕はこれをもらったとき、
「フジコあげるよ〜!」と言われたと思ってました。
でもそうじゃなくて「フチコあげるよ〜!」と言われたんだと、
昨日スタッフに指摘されました。

これは『そして父になる』に通じるものがあります。
自分の子供だと思っていたのは
実は他人の子供だったときの衝撃と同じ衝撃だと僕は感じてます。
一ヶ月もこのフチコをフジコだと勘違いして、
たまに喋りかけたりしていたんですから。

この訳の分からない体勢もそれなら説明がつきます。
手を後ろで合わせているのは、
コップの縁に引っかかるようになっているためです。
何もルパン三世にあるような脱出劇を
くり広げていたわけではありません。

よくよく考えたら顔だって違いますし。
これからしばらく様子見の関係が続きそうです。

2013年11月28日木曜日

すり鉢ペスト②

前に書いた『すり鉢ペスト』を読んでくれた方から、
「結局バジルソースはどっちの作り方がよかったのか?」
というメールを頂きました。
フードプロセッサーなら30秒、
すり鉢なら30分かかります。
その苦労が結果に伴うのかどうか。

僕がブログで書くことはだいたい
「こういうことをしている」ということを書いて、
結局どうなのか、ということはあまり書きません。
意識して書かないというわけではなく、
書くことを忘れてしまいます。

こういうジョークがあります。
「アメリカ人は設定した目標に達することを重要にする。
日本人は設定した目標に達するプロセスを重要にする。
ロシア人は設定した目標に達するプロセスで酒を飲むことを
重要にする」

僕はこれでいうと日本人的で、プロセスを書いたら、
目標に達しようとも達せずともビールか何かを飲んで
(ウォッカはあまり飲まない)
もうそのテーマは終了してしまいます。

バジルソースを作るだけ作ったら、
もう後は満足してしまう。
満足してしまうと葛藤もなくなります。
葛藤がないと文章が書けません。

今日のブログは、読んでくれた方から
「それで結局どうなのか?」
という促しを受けて、
「結局」の部分を書かない自分に葛藤を見つけて
「書き出したプロセス」から書いてる次第です。
ややこしい段階を踏んで申し訳ありません。

それで結局どうなのか。
すり鉢で作ったペストのほうが香りが強いです。
フープロに香りがないわけではありません。
ただ比べた場合、ごりごり潰したほうが香りが出ます。

味的に特別な違いは出ませんけど、
すり鉢の場合バジルや松の実が
細かくなったり大きめのが残ったりします。
なので一口ごとに異なる食感、テクスチャーを楽しめる。
(その点フープロは均一に出来上がる)

すり鉢で30分かける価値があるかどうかですけど、
この二つのペストを僕はピザとパスタで試しました。
ピザにすり鉢ペストはもったいないです。
バジルは熱を加える分香りが飛んでしまうので、
二つの違いが分からなくなります。

それに比べてパスタは、
作り方にもよるんですけど、
茹で上がったパスタをフライパンでオイルや具材とからめて、
ペストを最後の最後、
火を止めるか弱火にするかしてあまり熱を加えずに作ると、
バジルの良い香りが残ります。
皿にもって最後にチーズを削りかけると立ち上る湯気から、
ニンニク、バジル、チーズが混ざりあってこれはもう美味しいです。
スペシャルなパスタになります。

価値ということについては、
この30分に経済的価値はあまりなさそうです。
「むむむ、このペストはすり鉢を使ったな」
と唸る人は世の中少なそうです。

それよりも、
僕はこの30分には精神的リラックス効果、
という点に価値を見出しています。
ゴリゴリ、ゴリゴリ、という一定の動きは精神統一します。

それともう一つは、
手持ち無沙汰の人に仕事を与えるという価値があります。
たとえば家でご飯のパーティーとかやったりします。
そういうとき、
ホスト側がゲスト全員をもてなすという集まりではなくて、
友達とかもみんなで料理をするとき、
「とりあえずお前はこれを擦っとけ」
とすり鉢を渡して、仕事を供給することができます。

とかく仕事がない国の民衆は暴動を起こしがちですから、
どんな仕事でも仕事を作るということに、
このすり鉢ペストは役に立つと思います。

ということで、
みなさんも一度機会があったら試してみてください。
ちなみにペストは冷たくなっても美味しいです。
ショートパスタを普通に作って冷蔵庫に入れといて、
サラダパスタにしてもいいです。
ワインと合います。

2013年11月27日水曜日

時間をかけることの効用

・『清洲会議』かどっちにしようかと迷って、
『そして父になる』を見てきました。
自分の子供と他人の子供が入れ替わっていたことが発覚した、
二家族の話しです。

僕には子供がいないですから想像しかできないですけど、
血を選ぶか、時間を選ぶか、
となったらどっちも大事な気がして悩んで困ります。

・長い時間一緒にいる人に対しては、
こないだブログでバジルペストを作ったことでも書きましたけど、
時間をかけると人・物にかぎらず思い入れが勝手に増します。
「愛そう、大事にしよう」なんて考えることもなく、勝手に。

だけど対象に時間をかけて大事になったものは、
自分がほんとうにこの人・物のことが好きなのかどうか
分からなくなりそうです。
我慢してやっていた仕事も時間をかけると、
我慢していたことを忘れたりしますから。

行きつけの近くのお好み焼き屋さんが日本一美味しいと思うのも、
最初は親に連れていってもらったとこから、
学校帰りに寄る店になって、
家族ができて近所という理由で通い続けていると、
いつからかこのお好み焼きが自分の味覚のベースになってしまいます。

そうなると、好き嫌いは大事なことなのかよく分からなくなります。
はじめは嫌いだと思っていた人と付き合ってるうちに、
パッと良い部分が見えると、
そのギャップが大きいほど相手に好感をもったりします。

よくよく考えると、
このブログも時間を無意味にかけてるから、
好き嫌い関係なく自分にとって大事な気がしてきます。

2013年11月25日月曜日

マックを探しに

僕の友達のYちゃんがマックのパソコンを見たいというので、
近くの電気屋のエイデンに行きました。
そこでパソコンコーナーにいた五〇代頃の
男性店員にこう声をかけました。

Yちゃん「すいません、マックを探してるんですけど」
男性店員「あ、いちばん近いマクドナルドは駐車場を出て……」

とこの方はパソコンエリア担当を通り越して
親切みに溢れた人でしので、
「いえ、アップル社の……」
とは言い出せませんでした。

2013年11月24日日曜日

ローストビーフとマヨネーズ

ローストビーフのサンドイッチを食べました。
冷たい薄く切ったローストビーフが僕は好きです。
まずブリーチーズを二つに割ったフランスパンに載せて、
ほんのり溶けるぐらいまでトーストします。
このまったり濃厚で厚みのあるチーズも僕の好きなものの一つです。

このトーストしたものにちぎったレタスと、
冷たいローストビーフをのせます。
僕の選択ミスはこの後です。
このローストビーフの上にマヨネーズをかけました。

ただ選択のミスといっても、
マヨネーズとサンドイッチなんて、
ストーブとやかんみたいにいつも一緒の存在として
考えてしまいます。

レタスや、トマト、ハムはマヨネーズで引き立てられます。
だけどローストビーフもブリーチーズも引き立てられるどころか、
その存在が消えて、
マヨネーズ一色になってしまいました。

マヨネーズとパンとレタスだけの、
端っこの部分はおいしい。調和がとれています。
しかしメインの真ん中のチーズとビーフのところは、
濃い、濃い、濃いで口の中が「味が濃い」としか分からなくなる。

サンドイッチは失敗の少ない食べ物のはずですけど、
個性の強いものを挟むときは、
マヨネーズには気をつけねばと思いました。

それではみなさん良い日曜を。

2013年11月23日土曜日

金縛りデビュー

昨日の夜と今朝、
普段ブログを書くのに当てている時間をすべて
オーシャンの新しいホームページに載せる文章を考えていたため、
時間と気力を使い果たしてしまいました。

だけど一つ何かを書くとすれば、
昨日はじめて金縛りにあいました。
金縛りを霊的なものだと考える人もいれば、
休憩の昼寝で毎回金縛りになる習慣の人もいます。

僕の金縛りは怖いものではなかったです。
深夜突然目が覚めて、
うつ伏せで寝ていたんですけど、
上からGがかかってビリビリ押さえつけられるような感覚でした。

「うぅぅぅ」と僕は呻いていましたけど、
ちょっとその強くビリビリくる感じが気持ちよくもありました。
それでまた気付かないうちに寝てしまいました。

これで僕もやっと金縛り経験者の会に入れて、
金縛りについて語ることができます。
知識と実体験、この二つが組み合わさって、
やっと自分の会話を自分で楽しめる気がします。

2013年11月22日金曜日

一日百回絞めなさい

僕の友達にMくんという人がいます。
地元では有名なことですけど、
Mくんは今もおねしょが絶えません。
彼は僕よりも一つ年上で、
結婚もして自分の居酒屋を構える立派な大人です。
だけど、もしかしたら今朝もおねしょをして、
嫁に怒られているかもしれません。

元来おねしょというものは
一定以上の年齢に達すると止まります。
ウィキペディアの「寝小便」を見るとこう書いてあります。

「乳幼児から小学生、中学生、高校生と成長するにつれ、
排尿器官の成長や抗利尿ホルモンの正常な分泌などにより
普通は寝小便は解消していく。
概ね6歳を過ぎても継続的に寝小便が認められる場合は夜尿症と呼ぶ」

恥ずかしながら僕の最後のおねしょは、
確か小学生の低学年だったと記憶しています。
とても恥ずかしかったことを憶えてます。
それでも継続的に続くことはなかった。

Mくんは三十路を過ぎても継続している。
ただし、Mくんもシラフであれば大人の節制を守っていられます。
しかし問題は彼は飲んでいないときがない。
これまでの人生で彼は酔っ払っていない時間よりも、
酔っ払っている時間のほうが長いと言われている。
生粋の“飲ん兵衛”です。
泥酔したまま寝床に入って、
そのまま垂れ流しだけど朝まで気付かない。
ウィキペディアの続きを読みます。

「この排尿のメカニズムをつかさどるのが外括約筋という
本人の意思で収縮できる筋肉である。
加齢により失禁するのも、この筋肉の衰えである」

このままいくとMくんは幼児と老人の間に
大人の時間を挟ないまま、
失禁人生を駆け抜けてしまいます。
彼もヤバいと思ったらしくつい最近病院に行きました。
そこで検査を受けた結果、
医者にこう言われたそうです。

「尿道が弱っているから、
肛門を一日百回絞めなさい」

ちゃんと筋トレが続くといいですけど。
経過を見守りたいと思います。

2013年11月21日木曜日

オワリゲータ

「えっとぉー、オワリゲータくださぁい」
今日は夢でお客さんにピッツァの注文をもらいました。
若い女の子のグループ。

オワリゲータって、
一体どういう思考経路を通ったら
マルゲリータがオワリゲータになってしまうのか。
それとも何か象徴的な意味があるのか?

僕はこのオワリゲータの注文をもらって、
近くにある「ピザ屋」に行きました。
日本の初期スタイルのアメリカンなピザ屋です。
そこで僕はピザ7枚を注文した。
(僕はピザの注文を横流ししていた!儲かるのか?)

ユングに言わせると夢に出てくる7という数字は、
ヨガのチャクラにもあるように精神的階層と関連している。
だとするとこの夢は、
僕の精神構造がピザに置き換えられていることを意味します。

ピッツァの注文を受けて、
僕はそれをピザ屋の頑固親父に注文する。
この親父はトッピングをオマケしてくれると言った。
(店主は角刈りの頑固そうな親父だった)

ピッツァは僕を通り抜けるとピザになる。
僕はここに自分の体に染み付いた文化を感じます。
僕はアメリカンなピザと共に成長してきた。
ピザは僕の中に根を張っている。
それが今ピッツァというものに僕は手を染めている。
これは体の中の文化的摩擦なのだろうか。

オワリゲータ。
それともこれは、
何かが終わりを告げたサインなのか?

2013年11月20日水曜日

峰不二子と共に

僕の職場に峰不二子が来ました。
これからは彼女の視線のもとで仕事をすることになりそうです。
でもオーシャンに現れた峰はセクシーというより謎です。
ポーズが何を意味しているのか分かりません。
一体どんな状況でこういう体勢になってしまったのか。

彼女は両手を後ろで合わせてます。
そして走っているのか、
膝蹴りをしているのか、
どこかに飛び降りている瞬間なのか、
それもよく分かりません。

僕の推理では、
後ろの手は縛られているんですけど、
このガチャガチャのフィギュアに、
手錠とか縄まで付ける予算が出なかった。
だから一応手だけは“縛られてる風”の体勢になっている。

縛られる状況は『ルパン三世』にはたくさんありますから
不思議な状況ではないです。
捕まった峰不二子は脱出をするために、
下着姿になって看守人に色仕掛けを企てた。
その作戦は見事成功して、
彼女はどこかに向かっているのです。

ちょっとここで推理は行き詰まってしまいますけど、
ふと気付くのは、
彼女の目線は真っ直ぐを向いていました。
であるなら膝蹴りではないでしょう。
膝蹴りなら目線はもうちょっと斜め下、
膝の先端に向かうはずです。

そしてどこか高い場所から飛び降りた瞬間でもない。
もしそうなら、目線は着地点のほうに向くはずなので、
目線は真下にあるはずです。

しかし峰の目線は真っ直ぐである。
一体彼女は何を見ているのだ……。
ハッ!分かった。
君は僕を見ていたのかい?
なんだー、あはは。そうならそうと早く言ってくれよ。
なんだか照れるなーうふふー。




2013年11月19日火曜日

生地練り休日

昨日はお店は休みでしたけど、
生地練りコーチングを受けていました。
今はまだ試作ですけど、
「自分の理想はどこにあるんだ?」という自問と、
「良い生地を作りたい」という願望の間にいます。

指南を頂いているのは本格南イタリア料理を出す
三河安城の[PIZZA PAZZA Italiana]の河合さんで、
今年ナポリで開催された
ピッツァヴィレッジで知り合ったのがきっかけです。

オーシャンは辺鄙な場所にありますから、
なかなか他人の仕事に接する機会はないです。
住みはじめてしばらく経つのにこないだ知りました。
名古屋発の西幡豆駅行きは九時半がラストだそうです。
飲みにも行けません。
だから僕は職場と家が近いせいもあって、
仕事が終わったら真っ直ぐ家に帰ることがほとんどです。

ということで、誰かの仕事を眺めたり、
自分の仕事を客観的に見てもらうと、
洗面器に溜まった水が栓を抜いて
一気に抜け落ちるような気持ちよさがあります。

一人で気付かないうちに溜めこんでいた謎や、
自分が曖昧にしていたことの現状というヘドロを突かれるのは、
「あ、オレは満足していた」と滞っていた部分を知ることになって、
かなり恥ずかしくなります。

でも同時に、自分の周囲にある手つかずな領域の発見は、
恥ずかしさを上塗りする楽しさになってます。
神経が少し伸びた一日でした。

三国志の博愛主義

横山光輝のマンガ『三国志』を先週から読みはじめて、
やっともうすぐ読み終わります。
面白いんですけど、
みんなの顔が似過ぎていて、
誰が誰だか分からなくなります。

せめてドラゴンボールみたいに
髪型に派手な違いがあると分かりやすいんですけど。
『三国志』ってほとんど帽子(兜)を
被って“いない”人が出てこないんですよね。
被り物を取るときは病気で寝込んでいるときぐらいです。

登場人物は帽子か兜どっちかを被っている。
偉い人はみんな筒みたいな帽子で、
武将はみんな馬の尻尾みたいな毛の付いた兜。

マンガの後半になると関羽とか張飛など
主要な登場人物が入れ替わって、
その息子や後継者になってくるんですけど、
後半になってくると顔の個性はさらになくなって、
みんな目が大きめでキリリとした顔立ちの二枚目になります。

それと味方が二枚目、敵が悪人面ならまだ分かりやすいですけど、
横山光輝はたぶんガンジーのような博愛精神を持っている人です。
僕はそう睨んでる。
敵が同じような二枚目顔になってるのはそのせいだ。
もう誰が誰だか分からない。
会話の文脈か服の色で蜀・魏・呉を理解するしかない。
(蜀=白 魏=黒 呉=グレー)

勧善懲悪と博愛主義はどっちも正義を貫く精神です。
だけど思うにこの違いは、
悪いやつを懲らしめる話しにはジョークがあるんですけど、
悪いやつを平等に扱う話しにはジョークがありません。

だけど、こんなにジョークがなくても笑えるのは、
顔も一緒で、服も帽子も一緒って、
それ自体がもうジョークみたいなものだからですかね?

※ちゃんとストーリーが面白いです。

2013年11月18日月曜日

ナイス蚊っちで蠅退治

ハエ退治のために電気の“はたき”を買いました。
去年買ったのは[電撃ラケット]という名称でしけど、
(ばしばし壁に当てたりして一年もしないうちに壊れた)
今回のは[ナイス蚊っち]です。

僕が思うにこのナイス蚊っちは絶対に
語呂合わせのためだけに蚊が引っ張り出されたものだと思う。
なぜなら蚊を退治するグッズは、他にも盛り沢山ある。
それなのにハエ退治グッズは数少ないです。

ハエたたき。
電気はたき。
大掛かりな紫色のバチッという電気で倒す蛍光灯。
スパイラル状のネバネバテープ。

ホームセンターに行って買えるものはこれぐらいです。
それなのに、ただ語呂合わせがしたいために、
蚊にその希少な一席をゆずるとは。
このメーカーにはよっぽど現場を知らない人が揃っているのか。

もうちょっとハエに対する危機感があったほうがいいんじゃない蚊。
僕がこのメーカーの担当だったらこうする。

[蠅後を取れ]
あるいは[すいま蠅〜ん]。
どうですか。
ダメですか?もっとひどいですか。

日曜日の朝に書いていたけど、
寝ぼけていたせいで何も面白いことが思い浮かばず、
結局アップするのを忘れて夜中になってしまった記事です、今日は。


2013年11月16日土曜日

すり鉢ペスト

バジルペストを作りました。
外に植わってるバジルはもうトウが立っていけませんけど、
ハウスで育ってるのはまだ柔らかいです。

いつもはフードプロセッサーで作ってますが、
昨日はすり鉢を使いました。
葉っぱは250グラムぐらいで、
擦るだけで30分近くかかったと思います。
フードプロセッサーなら30秒です。

すり鉢でゴリゴリすっているときカウンターにはお客さんがいて、
この仕事にはそれに見合った価値があるかないかを聞かれ、
それは僕も自分でやっておきながら疑問に思ってたことでした。

たとえば3000円のステーキを食べるとき、
霜降り和牛で喜ぶ人と、
熟成された赤身を喜ぶ人がいます。
この価値観の対立は明確で、問題ないです。

グルメ人は霜降り和牛を批判して「そんな脂っこいものを」と言い、
でも一般的に肉はとろけて柔らかいのが美味しいと思う人が多いので、
3000円の使い道は幸福指数の大きいほうに使えばいいだけです。

だけどもしこの3000円の霜降り和牛が、
半額の1500円になって「同じ味」だったらどうするか?
半額になるにはそれなりの理由があるので、
肉であれば人工的にラードを注入すれば安い霜降りができる。
その「霜降り」と「霜降り風」が同じ味だったら?

人工ということが悪いのだったら、
本物の霜降りだって育てるのにコントロールしますから、
生前に人の手を加えることと、
解体後に手を加えることの間に、
どれだけ人工的レベルの違いがあるんだろう。

肉は極端なたとえですけど、
バジルペストも同じように、
すり鉢を使ったものとフードプロセッサーを使ったものに
大した違いがなかったら、
「うちのペストはすり鉢でやってるから香りがちがうよ」
なんて言うのは言葉の飾りだけになってないか?

中身にすごいちがいが生まれれば最高なんですけど。
それとも小さな差でも、
たくさんの人が共感する小さな差なら、
「やっぱりペストはすり鉢よね」ということになります。

今日はこのペストを味見してみます。
(昨日は腕が疲れて料理する気を失った)
へへへー楽しみだ。
自分は苦労した分、
中身に違いがあってもなくても関係ないんですよねー。
時間を注いだだけ勝手に愛情がこもっちゃいますから。


2013年11月15日金曜日

芋の粉っぽさとクリーミーさ

昨日は畑から安納芋が大収穫されてきました。
カボチャや冬瓜と同じように、
ちょっと熟れさす期間を設けると、
甘くなって美味しくなるそうです。

でもこういう大収穫があると、
その興奮を感じたまますぐに食べたいです。
何個か焼いて食べました。
石窯の入口付近に置いて焼きます。。

最初に焼けたのは細長いSサイズのもので二〇分ぐらいです。
竹串が通ったのでこれを真ん中でポキリと折ると、
湯気がぽっと上がりゴールデンな色で輝いています。
食べると「水分が多いかな」という、
ねっちょりというかぽってりという感じです。
「もっと粉っぽいほうがいいよね」
というのがみんなの評価でした。

次にもうちょっと大きいMサイズのを
竹串が通るようになってから一〇分ほど余分に焼く。
これも火は通っていているんですけど、
掘ってすぐのせいか甘味がまだ足りない気がする。

最後まで窯に入れていたLサイズのは
皮が黒くなるまで焼きました。
手に持てば潰せるぐらいの柔らかさです。
これを皿に乗せて真ん中にフォークを突き立てて割る。
簡単に割れる。

これはぼろぼろと実の塊がくっついたり離れたりして、
良い感じの「粉っぽさ」があります。
かと言って(一つまみ食べる)、はふはふ、
ねっふぉり感を失ってないでふ。

粉っぽさとクリーミーさを併せもつ存在、
それが芋にとって大事です。
そのためにはしっかり焼かないといけないようです。
芋は焼きが甘いと甘くなりません。

次は熟れたのを食べるのが楽しみです。

2013年11月14日木曜日

ローストエゾシカ

エゾシカの肉を食べました。
エゾとは蝦夷でアイヌのことで、
今は北海道のことです。

石窯の中でげんこつサイズの黒い塊が焼かれてるのを見て、
ぼくがそれは何ですかと聞くと、
「エゾシカだよ」と言われました。
普段シカなんて食べないのでエゾシカという単語を聞いたとき、
愛知にもエゾシカがいるのかと思ったら、
エゾシカはエゾと東北の一部にしかいないそうです。

愛知にいるシカはホンシュウジカと言い、
九州にいるシカはキュウシュウジカと言い、
対馬にいるシカはツシマジカと言うそうです。
さらに台湾にいるシカはタイワンジカと言う。

これほど呼名で困ることのない動物がいたんですね。
しかもウィキペディアによると、
そんな呼名で分類しつつも、
「一般に、日本では単にシカとも呼ぶ」と
シカに対するネーミングはけっこう淡白です。

でもシカと言ったら「エゾシカ」という名前を
一番聞くことが多い気がします。
何でだろうと思ってたら、
シカは北に行くほど体が大きくなるそうで、
つまりエゾシカはシカ界の中で最も大きい種類だそうです。

でもシカはヒグマのように強くて有名ではなく、
たぶん肉がたくさん取れるせいで有名なんでしょうね。
このエゾシカを石窯ローストしてくれたのは
三河安城の[PIZZA PAZZA Italiana]というお店で、
夜のコースのメインでした。

げんこつサイズの塊を切り分けると、
中はきれいな赤身です。
ローストディアです。
これをジャガイモをソースにしたものとマスタードで食べる。
赤身の肉、噛めば噛むほどおいしいです。

2013年11月13日水曜日

三分待て工法

僕はシリアルが好きで、
特に[フルーツループス]というカラフルでジャンキーな
ドーナッツ型のシリアルは、
アメリカに行くとだいたい何箱か買って家にストックしときます。

このジャンクフードは日本で買うと高いので、
わざわざ買いません。
日本ではいつもシリアルはグラノラが家にあります。
このグラノラにしてもフルーツループスにしても、
牛乳をかけてどれぐらい浸しとくかで美味しさが決まります。

僕のグラノラ率はカルビーが高いですけど、
これは牛乳をかけてすぐ食べると危険です。
グラノラの中には麦やナッツ、ドライフルーツが入ってますけど、
これらが切り立った岩石のように固まっていて、
お椀からすくうのもまるで土木工事のような気持ちになります。

シャベルカーで大きい岩石から順番に取り除いていくことになります。
ほんとは細かくバラバラの
掘りやすい土砂からすくっていきたいんですけど、
でも必ず岩石にぶつかるので、
まず大きな岩石を始末しないと安心して工事が進めません。

なぜなら僕はその岩石の扱いで何度も失敗したからです。
というのはこうです。
まずスプーンで土砂を選り分けて岩石をすくう。
(このとき腕の第一関節を固定して、
シャベルカーのようにしてすくうと
本格的な土木工事の気分が味わえる)

そして岩石を噛み砕く。
硬いです。
中から尖ったアーモンドやオートミールが口の中で
剣山のようになって口蓋や歯茎を刺します。
しかも抜こうと思っても、
ドライフルーツが上歯と下歯を接着剤のような働きで固めて、
口が一瞬開かなくなりグラノラの味どうのより恐怖を先に味わいます。

無理やりアゴの力で引き離しても、
ドライフルーツは上か下どっちかにくっついたままだし、
アーモンドやオートミールは依然凶器のままだし、
このとき口の中にあるのは奥歯でも前歯でも入れ歯でもありません。
修羅歯だけです。

僕が十数年も付き合っていた
この難工事が解決されたのは最近のことです。
それは別に新しい工法じゃありません。
例の「三分待て工法」です。
牛乳を浸して三分待つ。

この工法はグラノラ類全般に有効ですけど、
フルーツループに適用するとグダグダにへたって、
うまくもなんともなくなるので、
気を付けてください。

2013年11月12日火曜日

ダウンジャケットの補修

畑チームのイサムシくんの仕事場は畑だけあって、
小枝、イバラ、茂みなどをかき分けています。
その結果、自然界のナイフに切り裂かれて、
いつの間にか服に穴が開いていたりする。

だからといって物持ちのいい彼は
穴の開いた服をすぐに棄てたりはしません。
イサムシのジーンズにはそれがデザインされたものかのように
縫ったり、何色もパッチワークがされている。

ダウンジャケットの創意工夫に関しても一味ちがう。
イサムシのパタゴニアのダウンはパタゴニアの丈夫なもので、
生地を簡単に縫ったりはできない。
下手に穴を開けたりしたら、
ほころびから羽が飛んでいってしまう。

そこでイサムシがとった手段は、
穴の開いたところに透明なビニールテープを貼ることでした。
その修復された部分はパッと見分かりません。
しかしイサムシの上着の全体像を見渡すと、
一部ツヤツヤしている箇所を発見できます。
三センチ角ぐらいのツヤツヤが二箇所ある。

ダウンは半艶ですけど、
三センチ角の二箇所は全艶なので、
「艶ちがい」で補修箇所を発見できます。
ただ、そんな過酷な環境を毎日行き来していると、
部分補修では追っ付きません。

僕が「へー、ダウンってこんな補修ができるんだー」と、
ダウンを触らしてもらうと、
本来しっかり詰まっているはずの羽の感触が、無い。
あの、モフモフとしたあったかなダウンジャケットに、
ダウンが詰まっていません。

よく見ると小さな穴がところどころ開いている。
人差し指と親指で生地を挟んできゅっきゅとすると、
表の生地と、
裏の生地、二枚の生地の感触しかない。
イサムシはこう言いました。
「これはもうウィンドブレーカーみたいなものさ」

三年間の毎冬着て消費した羽の量は、
50%に達していると思われるので、
確かにもうダウンジャケットとは言えません。
ちょっと暖かいウィンドブレーカーです。

それにしても、いくら畑作業でもパタゴニアのダウンが
三年の寿命は早すぎます。
そこでイサムシは一つ教訓を得ました。
イサムシは言いました。
「服は着回そう」

イサムシは三年間、寒いときはかかさずそのダウンでした。
靴は履き回せば長持ちすると言うように、
服も着回したほうがよさそうです。

2013年11月11日月曜日

今日から三連休

オーシャンは今日から三連休になります。
夏に休みなしで営業していたので、
遅い夏休みです。
もう夏の記憶がだんだん薄れてきたんですけど、
休みを取ることは忘れてません。

僕はマンガの『三国志』を読みます。
あ、別に三連休と三国志をかけてるわけじゃありませんので。

2013年11月10日日曜日

インド人のカスタム

昨日はインド人のお客さんがピザを食べに来てくれて、
トッピングの注文がありました。
インド人は動物性のものに食べれるものと
食べれないものがある。

昨日はチーズは食べたくないということだったので、
チーズ無しだったんですけど、
メニューにあるマリナーラやシチリアーナといった
トマトソースのピザよりも、
新鮮な野菜を使って欲しいという希望でした。

「ガーリックはチョップドガーリック?」
と聞かれたので、
僕は「チョップでもいいし、
いつもはスライスドガーリック」と言いました。
「イイネ」と言うので、
僕は二かけ分ニンニクをスライスしました。
インド人の人は「もう一個いい?」と言ったので、
僕はもう一個スライスしました。

他にオレガノ、青唐辛子、二色のトマト、
ペストソース、それに塩を少し振って焼きました。
良い香りで彩りのあるシンプルなピザです。
これは今度自分もやってみようと思いました。

こんなふうに、
お客さんに初めての組み合わせを教わることがあります。
もし希望があればカスタムしますので言ってくださいね。

2013年11月9日土曜日

クラトコ出店

今日は常滑で『クラトコ』が開催されます。
クラトコってどういう意味なのかちゃんと知らないですけど、
クラフトがたくさん集まるトコロだと僕は認識しています。
(カズノコ、イクラ、タラコ、の親戚ではないと認識している)
陶芸家、彫刻家、細工師など色んな作家の方が出品するそうです。

オーシャンはそこでお総菜弁当を出します。
良い天気の買い物日和になりそうです。
僕のほうは今日もピザコロを用意してお留守番しています。
(ピザを焼いてライスコロッケを揚げている)

これから冬野菜に供えて、
宮本さんはヌカドコを新しく仕込むと言っていたので、
またぬか漬けもランチに出てくると思います。

みなさんネンゴロな相手がいる人も、
ネコとゴロゴロしてる人も、
楽しい週末を。

2013年11月8日金曜日

現代版パワースポット

空港は何も飛び立つ人だけのためのもではない。
大切な人、
愛する人、
かけがえのない人を見送るための場所でもあります。

そんな空港は再開と別れの舞台で、
たくさんの人の気持ちが渦巻いています。
普段は素っ気なくしていた人がいざ飛び立つとき、
突然、その相手のことが自分にとって大事な人であると気付く。

そういう気持ちにさせる空港は
現代版パワースポットです。
もっと大事な人と時間を共にすればよかった、
もっと優しく接すればよかった、
と、自分を省みてメンタル的な脱皮をする場所です。

昨日はアメリカから来ていた母と義父が帰るのに、
オーシャンのオーナーである小夜子さんと共に空港に送った。
空港で僕らは最後の晩ご飯に寿司を食べて、
「アメリカのあそこの寿司屋は美味しくて、
ハワイのあそこの回転寿司は美味しくなかった」
とかそんなどうでもいい話しをしてるうちに、
別れの時間はすぐにきました。

出国ゲートの前にきて、僕らはハグをする。
何か伝えきれてないものがある、と感じる。
だけどそれをうまく伝えられないから、
涙ぐんだり淋しさを感じたりする。

荷物検査の列に並んでいる二人に向かって手を振る。
彼らは何度も振り返る。
僕らは手を振る。
母たちの番がきてリュックを検査員に渡そうとする。
そのとき小夜子さんがハッとして言いました。

「あ、レシートちょうだい!」
寿司屋のレシートで駐車券がタダになるのです。
彼らはバッグの中のレシートを探る。
検査員たちは次の人どうぞと業務を遂行する。

僕はポケットに入れている手帳にメモをする。
「感動的な別れの次の瞬間、
小夜子レシートちょうだいと言う」

2013年11月7日木曜日

スプレーホイップ

最近毎日スプレーホイップを使ってます。
昨日はパンケーキに、
今日はウィンナーコーヒーにしました。

『ソプラノズ』というマフィア系の米ドラマで、
この親分のトニーがスプレーホイップをそのまま
缶を口に入れてスプレーして食べていましたけど、
そこまで入れこまないようには気を付けます。

次はデザートピザにホイップクリームをかけたいです。
焼きりんごとバニラジェラートにホイップ、
これはもう絶対です、味もカロリーも絶対です。

お昼で雨があがりそうですけどどうなんだ。
今日も火をモクモク燃やしてお持ちしております。

2013年11月6日水曜日

電話を借りる難しさ

僕の義父は四一歳で彼のことはみんなタカと呼ぶ。
タカは元々、地元岡崎の建設会社で現場監督をやっていた。
僕の弟がアメリカの学校に行くことになったのがきっかけで、
六年前に母とアメリカに移った。

僕はもう慣れているけど、
知らない人からしたらぱっと見、
怪しく見えるかもしれない。
蝶野みたいな髭があるし、
体格も大きい。
熊の絵のパーカーも着てるし、
ベースボールキャップも後ろ向きに被ってる。
そんな日本人離れしたアメリカンな雰囲気もあるけど、
会話をすればすぐに日本人だと分かる。

でもそれだけでは足りなかった。
日本では「日本人だと分かる」だけでは足りなかったのです。
蝶野みたいな髭が理由なのか?
日本人離れした雰囲気が理由なのか?
それはよく分かりません。

タカが実家のある岡崎から僕の住んでいる西幡豆町の家まで
名鉄電車で来たのは昨日のことでした。
短期間の日本滞在なので携帯電話を持っておらず、
西幡豆駅に着くまで公衆電話で僕なり母に電話をして、
迎えを頼もうと思っていたそうです。

しかし東岡崎でも新安城でも公衆電話は見つからず、
とうとう西幡豆駅に着いてしまった。
そこにも公衆電話は無かったので、
タカは駅で一緒に降りた人の誰かに携帯を貸してもらおうと考えた。

一人目は男子高校生だった。
彼はiPodで音楽を聞いていたようで、
自転車置き場の自転車にまたがったところだった。
タカが「ちょっとすいません」と近付くと、
その男の子は驚いた感じで、急いで自転車を漕いで行ってしまった。

次は二人組の大学生っぽい女の子だった。
彼女達は楽しくキャッキャお喋りしていたそうです。
タカが彼女達に「すいません、電話を借してもらえませんか?」
と声をかけると、
彼女達は一瞬沈黙して「キャハハ、キャハハハ」と笑いながら、
そのまま去ってしまったそうです。

もしこれが僕ならこの時点で、
けっこうへこんでトボトボ歩いて帰る段階ですけど、
タカはその辺り強心臓の持ち主です。
歩くのもあまり好きではありません。

三人目のスーツの会社員は最後に出てきました。
三〇代の営業マンといった感じです。
「すいません、電話を借してもらえませんか?」とタカは言った。
一瞬営業マンは固まって、
「いや、ちょっと、会社の電話だもんですから、えー」
としどろもどろして去っていったそうです。

結局タカは歩いて帰ってきました。
タカは優しいし、穏やかな人なんです。
ただ知らない人からしたらちょっと怪しかったかもしれません。

2013年11月5日火曜日

居酒屋じゃない

昨日は東岡崎にある[Izakaya Ja Nai!]に行ってきました。
居酒屋じゃなくて、バーっぽい感じですけど、
明るい雰囲気のアメリカンフードが揃った飲み屋ということで、
お客さんもやっぱりアメリカ人が多いです。

ここのオーナーはシカゴ出身のクレッグという人で、
お店は16年目ということで、堅実な商売をしてるのが、
日本語達者・知識豊富・好奇心旺盛な人物像から分かります。
このクレッグが最近、
酒類製造免許を取ってこれから地ビールを作るというので、
話しを聞かせてもらおうと思って行ってきたのです。

とりあえず僕はノンアルコールビールと(Nomiya Nanoni!)、
フィラデルフィアチーズステーキサンドと、
メキシカンナチョス・グランデサイズと、
ハラペーニョとペパロニのピザ・Lサイズを頼みました。
Boku Hitori Jyanai! 同伴者がいたので。

このお店のピザの特徴は「シカゴ・カット」にあります。
すなわちシカゴカットとは、
丸いピザを縦方向と横方向におよそ5センチ幅でカットする、
パーティースタイルの一口サイズの切り方です。
この四角くカットされたピザを見て、
たまに日本人のお客さんが
「えー!?ピザなのに四角くカットするのー!?」と言うみたいで、
「うちはシカゴのピザしかやってねーよ」と
寿司職人風にビシッと言うそうです。

そしてこのお店でピザを食べるときに楽しいイベントは、
世界各国のホットソースが何十種類も棚に並んでいて、
好きなソースを選べることです。
僕はソンブレロを被ったメキシコ人の絵の黒いソースを使いました。
恐ろしく辛いのかと思ったらBBQ系の甘辛口でうまかったです。

話しは音楽の話しがほとんどで、
プリンスが23種類の楽器を自由自在に使いこなせるという話しや、
プリンスの曲はセックスについてばっかりだという話しや、
クレッグが8歳のとき好きだったエルヴィス・プレスリーが死んで
泣いたことなどを語りました。

彼は、もし今何にでもなれるならミュージシャンになりたいと
言っていました。
それが彼の得意な質問です。
「もし今何にでもなれるなら、何になりたい?」
日本人にこの質問をすると戸惑う人が多いそうです。

そしてビール作りの話しになると、
免許を取るのは気が遠くなるような道のりだったと言ってました。
つい先週ライセンスを受け取ったばかりで、
これから保健所の工場の検査が終わったら作りはじめるそうです。
どんなビールができるのか楽しみです。

もし今何にでもなれるなら、何になりたいですか?
僕はプリンスになってみたいと思いましたけど、
自分が何になりたいのか、
現実的な範囲で考えることって普段あんまりないですね。

2013年11月4日月曜日

ホイップクリームとの相性

今日の朝食は、
バナナケーキ一切れとホイップクリーム、
パンプキンパイ一切れとホイップクリーム、
饅頭一個とホイップクリーム、
ブラックコーヒーでした。

そしてこの中で一番ホイップクリームとの組み合わせがいいのは、
……饅頭でした!
やっぱりあんことホイップクリームは合います。

まずアメリカ人が作ったバナナケーキ。
これはアメリカ人が作るケーキだけあって、
砂糖やチョコが多くてかなり甘いです。
その上に生クリームをかけると、
甘さの上に甘さが加わってケーキの味が分からなくなります。

次にケーキ屋で買ったパンプキンパイ。
薄い生地の上にムース状のパンプキンクリームが乗っているもの。
これに生クリームをかけると、
クリームの上にクリームがかかるということになり、
一口で二倍のクリームが口に入ることになる。
そうするとどうなるかというと、
口の中の上下左右全方向にクリームが行き渡って、
噛んでも噛んでも手応えがなくて飲み込むのに困る。

最後に、法事の引き出物のシンプルな饅頭。
白い薄皮にあんこが詰まった普通の饅頭。
まず白い小ぶりな饅頭の上にホイップをかける。
シューという音ともにクリームがモコモコ出てくる。
白い丸に白い丸が乗って、
顔の大きい雪だるま式になる。
それを、半口食べる。
(ここで鼻にクリームがつく)
あんこの重さとホイップの軽さが良い。
コク、まろやかさが、共に高まる気がする。

だけど、ハッと気付いたときはもう遅いです。
この時点でコップの中のコーヒーは底をついています。
バナナケーキとパンプキンパイの甘さの調和を図るために、
コーヒーを必要以上に飲んでしまっていたのです。
もうこうなったらあんことホイップが合おうが合おまいが、
ただ甘いだけになってしまう。

そもそも今日こんな朝食になってしまったのは、
スプレーホイップを買ったからです。
スジャータの缶入りホイップクリーム(399円)です。
色々試してみたいからといって、
一気に色々試すのは体によくありません。

2013年11月3日日曜日

牛と忍者の壁

米原万里という人の『言葉を育てる』という本を読んでます。
その中の糸井重里との対談の中で、
どんな牛のミルクが美味しいかという話しがありました。

「急斜面で牛を飼うという牧場があるんです。
一番ひどいところだと、四五度の傾斜のところに牛がいるんです。
これはねえ、牛、実はご機嫌なんです。
自分の生きる力が呼びさまされるんです。
牛って暇ですから、
別にどこかに行くのに時間かかってもいいですし」

それは忙しい牛に失礼な話しなんじゃないかと思うんですけど、
負荷がかかると生きる力が呼び覚まさされるというのは、
つい楽を選びがちな僕はよく忘れる話しです。
昔僕は公園のアスレチックで遊ぶのが好きでした。

西尾の八ツ面山にあるアスレチックパークには
[忍者の壁]という凹凸がついてロッククライミングみたいに
登れるようになっている壁があるんですけど、
特に好きなのがそれでした。

他にも棒にぶら下がって空中をクリフハンガーみたいに
滑っていくようなものとか、
細い紐をバランスを取りながら歩いて行くようなものとか、
派手なものもけっこうありましたけど、
僕は凹凸がついた壁を登るときが一番ご機嫌でした。

小学生の頃この忍者の壁の裏で首を吊った人がいると聞いて、
僕は忍者の壁に登れなくなりました。
それからしばらく経って高校ぐらいの年代だったと思いますけど、
夜中に懐中電灯を持って、
この忍者の壁の裏側をのぞきに行きました。

光を向けると、
壁の裏には奥に続く林があって、
のっぺりした壁があるだけでした。

僕はさらにこの林の奥に入っていきました。
昼間に見ると木は少ないんですけど、
夜になると森に入ったような感覚になります。
途端に僕は怖くなって走って戻りました。

忍者の壁の後ろには死。
牛は傾斜でウシッシ。

2013年11月2日土曜日

新メニューのライスコロッケ

今週からピッツェリアのほうのメニューに
ライスコロッケが加わります。
リゾットにモッツァレラを包んで、
カリカリに揚げた丸いコロッケです。
中からミルキーなチーズがとろけ出てくるのが美味しいです。
ピッツァのお供に、
ワインのツマミに試してみてください。
〈めずらかオーシャン・ニュースより〉

2013年11月1日金曜日

くるみ割り人形と少女

しまった!
完全にハロウィンのことを忘れてました。
僕はハロウィン当日には
吸血鬼の入歯をつけてピザを焼こうと思ってたのに。
それでお客さんで来た子供を「血ぃ吸ぅたろかー」
と言って驚かせて泣かそうと思ってたのに。

むしろ昨日は、
小学生ぐらいのかわいい女の子が石窯を見に来たとき、
「バイバーイ」と言ってはにかんで微笑み合うという、
すごくほんわかした状況になってしまった。
それでハロウィンとはまったく関係なく、
殻付きのくるみをあげた。

このくるみはどうやって食べるか分かる?と聞くと、
彼女は「分からない」と言った。
僕は「くるみ割り人形を使うんだよ」と言うと、
彼女はきらきらした目で僕を見て走って行った。

その昼に僕は石でくるみを叩き割って、
中身の実も一緒に潰したばっかりで、
お客さんに「くるみ割り人形を使ったら」と言われた。
なんでくるみにだけそんなかわいいアイテムがあるんですかね?
ニンニク潰しマネキンとか、
銀杏割り日本人形とかはないのに。

くるみ割り人形のせいで、
くるみには夢がある。
人間に牙が生えるせいで
吸血鬼には悪夢がある。



……シャーーーー!!(吸血鬼)