『ル・アーヴルの靴みがき』を見ました。
フィンランド人の監督が撮ったフランス映画です。
人情味があって、
愛があって、
ちょっとしたサスペンスでハラハラする。
それで、見終わってウィキペディアで情報を開いてみると、
この映画は「コメディ・ドラマ」のジャンルで括られている。
そうだった、と思い出します。
笑える場面がたくさんある。
でも見ているうちはコメディ映画だなんて思いません。
日本の人情映画といったら僕は
『ALWAYS 三丁目の夕日』とかを思い浮かべますけど、
こんなにガヤガヤしていないし、ゴミゴミしてない。
三丁目の夕日はとにかくみんな叫んでますけど、
『ル・アーヴルの靴みがき』は誰も叫ばない。
監督であるアキ・カウリスマキの映画全般にいえますけど、
みんなボソボソっと喋る。
ボソボソっと短いセリフを言って、間がある。
その間が面白い。
コメディ映画にありがちなボケはどこにも見当たらない。
アジア的ゴミゴミ感がなくて、
北欧的なシンプルさが漂っている。
靴みがきですから自分の靴も丁寧にみがいて、
妻はシャツにアイロンをかける。
貧乏だけど清潔で、
いつも部屋に一輪の花が飾られている。
ちなみにこの映画に出てくるライカという犬が
「パルム・ドッグ賞」を獲得したそうですけど、
そんな賞があったんですね。
うん、どことなくライカの顔にも人情味がありました。
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