2013年10月23日水曜日

ボケも大げさなリアクションもないコメディ

『ル・アーヴルの靴みがき』を見ました。
フィンランド人の監督が撮ったフランス映画です。
人情味があって、
愛があって、
ちょっとしたサスペンスでハラハラする。

それで、見終わってウィキペディアで情報を開いてみると、
この映画は「コメディ・ドラマ」のジャンルで括られている。
そうだった、と思い出します。
笑える場面がたくさんある。

でも見ているうちはコメディ映画だなんて思いません。
日本の人情映画といったら僕は
『ALWAYS 三丁目の夕日』とかを思い浮かべますけど、
こんなにガヤガヤしていないし、ゴミゴミしてない。

三丁目の夕日はとにかくみんな叫んでますけど、
『ル・アーヴルの靴みがき』は誰も叫ばない。
監督であるアキ・カウリスマキの映画全般にいえますけど、
みんなボソボソっと喋る。

ボソボソっと短いセリフを言って、間がある。
その間が面白い。
コメディ映画にありがちなボケはどこにも見当たらない。

アジア的ゴミゴミ感がなくて、
北欧的なシンプルさが漂っている。
靴みがきですから自分の靴も丁寧にみがいて、
妻はシャツにアイロンをかける。
貧乏だけど清潔で、
いつも部屋に一輪の花が飾られている。

ちなみにこの映画に出てくるライカという犬が
「パルム・ドッグ賞」を獲得したそうですけど、
そんな賞があったんですね。
うん、どことなくライカの顔にも人情味がありました。

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