「ナポリはカオスだ」
と、ナポリに着いた時にタクシーの運転手が言ってましたけど、
その忠告通り、
カオスにはまりました。
「すべての道は繋がっている」
という格言がありますけど、
ナポリは違いました。
軽い気持ちで散歩に出掛けて、
3時間下町をさまようことになりました。
上がり下りの坂、
断崖のようなアパートに挟まれた細い路地、
うねりくねり、
突き当たり。
とにかく突き当たります。
近道しようと思うと突き当たり、
一周しようと思うと突き当たる。
そうやって突き当たってるうちに、
自分は断崖のアパートに挟まれているので、
地上というより地下を歩いている感覚になります。
上を見上げても、
小さな空とたくさんの洗濯物が見えるだけ。
それで段々方角を見失ってきます。
海がどっちだか分からなくなって、
また突き当たり、
どんどんカオスの深みにはまって、
焦ってくる。
人に聞けばすぐに分かるのに、
いや、おれは抜け出れる、と思って聞かない。
自分の力でこのカオスから抜け出るのだ、と思った。
でも諦めました。
ムリだ。ぼくは諦めが早いほうです。
路地の店の人に聞いたらすぐ戻れました。
泊まってるホステルの近くには猫がたくさんいます。
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