2013年5月9日木曜日

味の引っ越し

コリアンダーの花がたくさん穫れる。
可愛らしい花だけど、
飾りにするだけじゃもったいないです。
これは食べたい。

花が咲くとその植物はもう使命を果たしたように、
香りや味が落ちたり、硬くなったりする。
オーシャンでは花が付く以前のコリアンダーは、
トマトココナッツカレーに添える薬味として使っている。
葉っぱを使うときはパクチーと呼ばれることの方が多い。

花が咲いて種が付いたら
それはコリアンダーシードとして、
ドレッシングに入れたり、
カレーのスパイスでもたくさん使う。

その間の時期に咲く花。
花にはあんまり注意を向けていませんでした。
一円玉サイズの白と紫の花です。
でも、この小さな花を噛むとすごい。

はじめに甘さ、
それからほんのりした苦味がやってくる。
その後にピリピリ感と共に、
香りが花びらからプチプチ弾ける。

南国に引っ越すために押し込んだトランクみたいに、
小さな花一枚にコリアンダーが詰まってる。
あんまり実用的じゃないけど、
遊び心が詰め込まれた荷物。

花が咲いた時期の葉っぱには
もう風味があんまり残っていません。
その代わり、風味は上に移っていくらしい。
風味が種に移る直前、
花にコリアンダーが丸ごと宿る。

葉っぱから花へ、それから種に、
味の引っ越し。

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