2013年3月10日日曜日

最近影の薄い油揚げ

・最近文章が書き辛いと思っていたら、
本を読んでないことに気付きました。
読んでないと、書くのが難しくなる。
疑問が湧かなくなるのか?
それとも、現状維持が苦痛でなくなるからなのか?

本は読みはじめると知らない世界が増えるから、
それに伴って疑問が湧いてくる。
読む、調べる、別のを読む、別のことを調べる。
終わりのない読書タイム。

本を読みはじめると現状維持が我慢できなくなる。
新しい知識を得るとそれを試してみたくなる、
変化が欲しくなる。
それに対して、自分の持ってる知識で満足すると、
現状に充実感が出てきて変化しようと思わなくなる。

・僕とJ子店長は餅入り巾着の巾着の部分の名称を思い出せずにいた。
お客さんに料理の説明しないといけない。
みなさんはあの〈揚げの部分〉をすぐに言えますか?
僕「なんでしたっけ、厚揚げじゃなくて。パッケージに書いてませんか?」
J子店長が放送袋を見る。「『お揚げさん』としか書いてない!」
さすがにお客さんに〈お揚げさん〉と説明するのは滑稽です。

しばらくの間、僕とJ子店長腕を組んで考えたが思い出せない。
ホールを担当中のヨッシーが厨房に戻って来て、
お客さんを待たせていたので慌てて聞いてみる。
「え!? 油揚げのことですか?」

これをただ単純な物忘れと考えていいのだろうか。
日本文化が誇るあの淡い食感の〈お揚げさん〉、
ではなくて〈油揚げ〉という食材が日常から抜け落ちてはいないか?
〈油揚げ〉に対する位置付けが現代人の中で下がってはいないか?

僕は昨日突然、油揚げのことが心配になりました。
自分とJ子店長の物忘れはぜんぜん心配してません。
油揚げの薄れた存在、それが心配です。

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