2013年2月20日水曜日

ダサさを見せる映画

・明日は「restaurant mono がオーシャンにきて作るモノ」の日です。
オーシャンの普段のスタイルとはちがってコース料理なので、
時間の流れもゆったりとします。
働く方は普段とやり方が変わるので戸惑ったりもして、
心の中では焦ったりもしますけど、
心の中の中ではそれが楽しいとも思ってます。
今日は下ごしらえです。

・コーエン兄弟の映画を立て続けに二つ見ました。
一つ目は『オー・ブラザー!』で、
ジョージ・クルーニーが主人公です。
音楽がよくて、
見終わってすぐアマゾンでサントラを買いました。

二つ目は『バートン・フィンク』で、
こっちは傑作『ビッグ・リボウスキ』で超濃厚だった二人が
メイン人物で登場してます。
スランプの作家が書けずに悩んでいるところに、
怪奇殺人事件に巻き込まれる話です。

コーエン兄弟の映画が好きで遡って見てますけど、
この二本の映画を見て分かりました。
コーエン兄弟は俳優をわざとダサく演出するのがすごいと。
俳優をカッコよく見せる監督はたくさんいるでしょうけど、
こんなに俳優をダサく際立たせる監督は少ないんじゃないか。

特に多用されるダサ演出の一つは、
ズボンをヘソの上まで引っ張り上げてるキャラクターが多い。
そうすることによってでかい尻とビール腹を際立たせる。
デブという身体性を全面的にダサく見せる。

それはデブにかぎらず、
カッコいい風な男もやっぱりズボンを上まで引っ張り上げて、
締まった尻を強調させるし、俳優もそういうダサい演技をする。
『ビッグ・リボウスキ』のジョン・タトゥーロはその極みだった。

ファミリー向け映画ではないです。
反感をもちそうな場面がたくさんある。
先天的な体の特徴を笑いものにしたり、
動物虐待(牛を撃ったりカエルを潰したり)だとか、
コンプレックスを逆撫でする映像も少なくない。

他の映画の中にはそういうバイオレンスさで気分が悪くなるのもある。
でもコーエンブラザーズはそういう人の神経に障りそうなことを
黒い笑いに変えたり、そこが深いと思ってしまう見せ方をする。

カッコいい人物をマネしたくなる映画がありますけど、
コーエン兄弟の映画にマネをしたくなるキャラは出てきません。

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