2013年1月2日水曜日

マカロニという和えもの

ペンネにはどんなソースが合うか。
あの竹槍のように斜め切りされた断面を
どういうふうに活かすか。
短かくて太い筒状になったあのトンネルに、
何をくぐらせるか。
一か月前からぼくはペンネで頭がいっぱいです。

なぜ鉄パイプみたいなマカロニではなく、
竹槍のペンネがいいのか。
給食にしてもお惣菜にしても、
日本では断トツにマカロニ優勢です。

ただマカロニが優勢だとしても、
マカロニ自身「自分はそんな身分じゃないですから、
薄く刻んだハムときゅうりだけで、
あとはマヨネーズをぶちゅっとやってもらえば十分です、へへへ」
と日本的精神変に変なふうに染まって、
必要以上に自分のことを卑下してます。
それではイタリア人としての
アイデンティティを保てるはずもありません。

その点ペンネはまだイデオロギーに毒されてない。
「私は茹でられる、ゆえにパスタである」
というはっきりした意思があり、
イタリア国籍もちゃんともっています。

マカロニがマヨネーズでしか和えてもらえないのも
しかたないかもしれない。
そもそも人は「ペンネを和える」とは言いません。
しかしマカロニは「和えもの」だと認識されてます。

たぶんそれは、
ナポリタンが日本のパスタ界の祖先だとしたら、
マカロニは枝分かれして小鉢属に分類されてしまった。
菜花のおひたし、厚揚げとコンニャク、
かぼちゃの煮物、マカロニサラダ、というふうに。

だからといってマカロニサラダがいけないことはなにもない。
それはそれで、ご飯の〈おかず〉になる。
あくまで〈おかず〉だということで。
悲しいですけどマカロニは、
もう主食という舞台に立つことも、
パスタの看板を出すこともないんでしょうね。

ペンネの話でしたけど、
それはまた明日にします。

0 件のコメント:

コメントを投稿