2012年9月16日日曜日

顔貌

誰かと会話をするときどこに眼を向けるでしょうか。
僕は「眼を見て話しをしなさい」という言葉が頭にあるので、
できるだけ眼を見て話しをするようにしてました。

眼を見ずに話しをするということは、
自分に自信がないからだと、よく恋愛マニュアルにも書いてあります。
つまり嘘を付いてるとか、心ここにあらずとか、
そんな印象をもたれるというわけです。

でも逆のことを言う人がいました。
ユダヤ人哲学者のレヴィナスは『倫理と無限』でこう言ってました。
「他人と会うときの最上の対し方、
それはまさに相手の眼の色に注意を払わないようにすることなのです!」

僕の場合こういう実践してきたことを覆されると驚いて、
眼から鱗が落ちて眼が良くなって、益々眼を見てしまいそうです。
レヴィナスは相手の「顔貌」を見ろと言います。
眼を見ることは自分の言葉の反応を伺うときで、
顔を見ることは相手の状態を知るために見る、
こういう違いを言っているんだと思います。

眼の色を伺う、っていう表現はよく分かります。
そういうとき僕は自分中心の言葉選びになってそうです。
でも顔を見ろって言っても難しいですね。
耳とかあごとかだけじゃなく、
肌の色で体調も見るってことですから。
左、右、下、裏。一人あっちむいてほいです。

でもそのほうが自分も楽かもしれないですね。
真っ直ぐ相手の眼を見るのって、意識しないとできないです。
見るぞって、強く念じないと。
で、念じてるうちに相手の言葉とか聞き漏らしたりする。
何のための「眼を見る」だったんだってことになりますし。

今日は幡豆の友引市へ出店に行ってきます。
いろんな人たちの顔を見てこようと思います。

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