2012年8月25日土曜日

霞を食べる

今から朝ごはんを買いにパン屋さんに行ってきます。
京都でいつも行く学校の近くのパン屋さんがあるんですけど、
おいしいからたまに昼ごはんもここのパン屋さんになります。
パン選びはいつも、
人生の分岐点のごとく悩んでしまいます。
クロワッサンか、ベリーパイか、
はたまた生クリームのデニッシュか。

村上春樹の小説だったと思いますけど、
パン屋で何を買うか迷う男を書いた話がありました。
特に何も起こらない。
たた男が心の中ですごい葛藤をしているのを書いてるだけ。
男はさんざん悩んだ挙句、
クロワッサンを二つ買うことにした。
結末は「やっぱりこれで間違いなかった」風なことだったと思います。

僕はまだクロワッサンを二つ選ぶことはできません。
「How can I live on air?」
霞など食って生きられるか、
という表現がありますけどそんな感じです。

でも、サクッとした空気みたいなクロワッサンを食べるのは、
幸せな瞬間です。
でもやっぱりもう一品は、
果物とか生クリームがたっぷり乗った、
手応えのあるものを選んでしまいます。

貘は夢を食べて、小説家は空気を食べる。
そして僕はカロリーを食べて生きる。

0 件のコメント:

コメントを投稿