春みかんを畑でたくさん収穫してきました。
ぎっしりつまった実が、
「シュパーっと」口の中ではじけます。
ちょうど一年ほど前にスタッフのタツローが
ブログで春みかん収穫をアップしてました。
甘夏みたいに袋を破って、
実を食べるタイプのみかんです。
昔、うちではおばあちゃんとぼくら兄妹とで
この実をタッパに取り出して、
砂糖漬けにしたものを食べていた記憶があります。
冷蔵庫に入れておくと果汁がでてきて、
まだ馴染んでいない砂糖をあたたかく、
いや、冷たく出迎えます。
砂糖が実をカバーして砂漠状態だったのが、
半日もたつと潮が満ちた海原になります。
ぴちぴち飛び跳ねる実の中に
銀色のイルカのごとくスプーンはダイブする。
水面に顔を見せるとき
オパール石の宝を一杯に背負って帰ってきます。
そのまま口の中に身を翻すと、
ごろごろオパール石は転がって、
一粒噛むごとに光線が喉や歯を直撃する。
それに立ち向かうかのごとく、
小学生のぼくはさらに実をすくって、
口の中を一杯にする冒険に出ました。
もう少しがんばれば「アラビアンナイト」、
じゃなくて「春ミカンナイト」が書けそうです。
牧W一心