2012年2月23日木曜日

山崎まかない

今月からオーシャンのスタッフ内で、
「舌を肥やす会」を行うことになりました。
月に1回というかんじで予定しています。

飲食店で大事なことはなにか?
サービス業で大事なことはなにか?
そういうことを考えるとき、
お客さんに提供するものを磨くということが、
第一に大事だと思います。

それと同じぐらいに大事なことは、
働き手が自分自身を磨いていくことでしょう。
でもこれはお客さんからしたら
磨かれていて当然ということもあるので、
磨かれていこうとする過程を語ることは、
未熟さの証明ということになってしまいます。

でもいいんです。
やっぱり過程が楽しんですよね。

今日は色んな部門を見習い中の山崎くんが、
畑部長のたかしさんのまかないご飯を
作ることになりました。

山崎くんはパスタを勉強してみたいと言うので、
じゃーやってみなよということになりました。
オーシャンでは挑戦者に門戸が開かれてます。

彼は包丁をにぎると、
にんにくを大胆に切りはじめました。
そして瓶に入った唐辛子をガバッとつかみました。
「今日はピリ辛にしてみたいですけど、
これぐらいでいいですかね?」
厨房のみんなは忙しいので、
ろくに聞きもせず「うんうん」と返事をしています。

ぼくは遠くから横目で見ていましたが、
彼はおよそ20人前のぺペロンチーノに使う量を
フライパンに投入していました。
それをきれいにお皿に盛り付けました。
とても見栄えはいいです。

そして彼らは外のテラス席に出て
食べはじめました。
すぐに、すこし開いた厨房の窓から、
「ムホン!山崎くん、うまいよ。ムホン!
すこし辛いけどうまいよ。ムホンムホン!」
という声が聞こえてきました。

身をもって体験する若手と、
それを見守る先輩の犠牲という、
演出としては申し分のない
ヒューマンドラマみたいな構図です。
「つづく…。ムホン!」
そしてエンドロールというかんじです

「舌を肥やす会」のことを書こうとしたのに、
まかない話になってしまいました。
会はおもしろくなりそうです、ふっふっふ。


牧一心

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